OWNLY ONEが提案する、ご家庭での「染め直し」や「製品染め(ガーメントダイ)」。これらは浸して染める、いわゆる「浸染」という染色方法なのですが、実はこの染料、それ以外の染色にも使っていただけるんです。
そこで、他にどんな染色方法があるのかを調べたところ、型染めやろうけつ染め、絞り染め等々、聞いたことはあってもどういうものかイメージできない染色方法がみつかりました。
早速体験できそうなところを探していたら「大阪市立クラフトパーク 染色工房」という施設を見つけました。
ここには、染色だけでなく、陶芸や木工、吹きガラス、織物など9部門の工芸教室を開いているんです。
「大阪市立クラフトパーク 染色工房」
今回生まれて初めて挑戦するのは「型染め」です。
超初心者ならではの視点で型染めを紹介していきます。
1.下絵を描く
染色のスクールなので、初回は制作フォーマットに沿って制作します。
ただし、モチーフは自分の好きなモノが描けます。
わたしは「蟹ぼたん」をモチーフにしました。
実はこの「蟹ぼたん」、由緒ある家紋なんです。
百花の王「牡丹」の花を、蟹がはさみを振り上げた姿に見立て、
富裕と家内安泰を表す文様なのですが、
この2つを結びつける昔の日本人の発想ってユニークですよね。
2.型紙彫り
デザインした紙を型紙にスプレー糊で貼り、線に沿って彫り進めます。この時、模様が抜け落ちてしまわないように「吊り」を彫り残して、模様を繋ぎとめます。
3. 糊置き
布と型紙をしっかりと固定し、その上から防染糊を置いていきます。型紙の彫った部分に糊が置かれて、見た目的には型紙の反転になります。
ちなみに型紙は何枚もの和紙を柿渋で塗り重ねて燻製してでき上がる渋紙で、糊の原料は糯米・ヌカということです。オーガニックですね。
4. 色差し
色差しは、自然由来の染料や顔料なども使えるようですが、今回は反応染料を使いました。
模様に合わせて大小いくつかの刷毛を使用して色を2度3度と載せていきます。
この時、2つのミスを犯してしまいました。
1つめは、前の染料が乾いてから次の色差しをしなくてはいけないものの乾く前に塗ってしまったこ
と。
2つめは黒色を大きな刷毛で塗っていたところ気づいたら緑色の上にかかってしまいました。
背景も塗り終わりました。
5. 洗い
染色した生地は、水やお湯に浸けて糊をやわらかくしてから、毛先の柔らかい刷毛でしっかりと洗い流していきます。
6.完成
1つめの失敗
乾く前に染料を載せてしまったことで滲んでしまいました。
2つめの失敗
緑色の上に黒色が載ってしまったけれど、
先生がリカバリーの方法を教えてくれました。
緑から黒へのグラデーションで違和感が無くなりました。
型染めの方法は、いろいろなやり方があり、今回紹介した流れも一例です。